2      言葉の問題
わりとよく聞く話に 言葉が遅いので我が子の障がいに気がついたというのがあります。
うちもふたりとも 言葉の出は 遅かったです。ふたりとも「一生 言葉はしゃべれないでしょう」と 言われたこともありました。
で 今 しゃべってるかというと う〜ん 
難しいですね。
ことばというものを どうとらえるか。
 
相手に意味のある言語を 発することができるかと言うことなら ふたりとも少しはしゃべれます と言えますし コミュニケーションの手段として 言葉を自由に操れるかと言うことになると ふたりともほとんどしゃべれません と言うことになるでしょうね。
 
 
とら君の場合
とら君が 初めてしゃべったのは「アイス」です。2歳前だったかな 冷蔵庫の開く音を聞くと 「アイス」と言いました。
で それから ずうっと間があいて 次にしゃべったのが 「ママ」でもなく「ねこ」でもなく「ぶた」でした。私は当時 今よりスリムでしたが。
とら君には 最初は数字を覚えました。
なんと電話帳を 自分で見て覚えました。
絵本も読み聞かせると 絵本の内容ではなく 字を覚えるのでした。
で その絵本の文章を 場面に関係なく 言うのです。3歳くらいかな。
で 3歳5ヶ月くらいに幼稚園に入って 集団生活の中で 少しずつ「おはよう」とか場面にあった言葉を 増やしていきました。でも 今でもそうですが 人に話しかけられたり 会話するのは苦痛のようです。
で とら君が何歳の時だったか「わかりません」と「おしまい」と言う言葉を覚えました。これで とら君自身は だいぶ楽になったようです。こちらからすれば 会話を続けたいのに 一方的に会話を打ち切られてしまいますが。
 
私の このHPを見てくださっているかたは
「とら君 少しはしゃべれるみたい」と思われるでしょうが 今 とら君に困っているのは そのはっきりしたものの言い方です。
「これ いる?」とか聞かれたとき「いりませんっ」 その はっきり過ぎた物言いは 相手のかたが たじろぐほどです。学校でも先生が「優しい しゃべり方をしようね」と指導してくださっているのですが…
 
もっと 困るのが お弁当屋さんが「から揚げおまけしておいたよ」とおっしゃると「ぼくは から揚げ嫌いです」と言います。さらに 危ないのは 茶髪の集団に向かって「この 不良〜」確かに 意味はあってるし 場面にも即していますが 特に後者はとら君の身に危険すら及びます。これは 早急になんとかせんとなぁと頭を悩ませているのですが
グットアイデアはありません。
「しゃべれるならいいじゃない」と言う発言に会うと そうシンプルな問題でもありませんと 言いたくなります。
 
 
 
みけ君の場合
みけ君は 事情があってよく泣くあかちゃんでした。で その事情が改善されると 人一倍おとなしい子になってしまって。
言葉は 単語すら 言いませんでした。
幼稚園の年少の頃 多動が一番激しい時期に 奇声はあったように思いますが…
で 引っ越しして 多動がおさまったと思ったら 声と言うものを 出さなくなってしまいました。
 
耳鼻咽喉科 言語療法士等にご相談しましたが 原因不明。私も なかば 声を聞くこともあきらめていました。ところが 小学校に入学して 1ヶ月くらいたったとき先生に名前聞かれて フルネームきちんと答えたのが 始まりで とら君ほど言葉数が多いわけでは ありませんが 少しずつ言葉数は増えていったのですが。
 
みけ君の困ったことは 小六くらいに起こりました。ヒトリゴトが始まったのです。ヒトリゴトと言うと 生易しいのですが わめくと言ったらいいですね。内容は とら君のことが すごく気になるようで とら君の行動を見ては 「笑っちゃいけません」「しゃべっちやいけません」etc みかねた私が 「みけ君 静かに」「お口をとじて」等言うと「静かにします」「お口とじます」とわめくのです。学校から帰宅して 寝るまで 休日は一日中でした。不思議なことに学校では あんまり無いようで 体験入学の中学も緊張した顔で 黙って座っていました。
でも 卒業式の時は やはりわめき続け 先生からご注意されると「怒っちゃだめよ」とまたわめいていました。あまりのひどさにおとうちゃんが「家庭崩壊だ」と言ったくらいでした。
 
そのころ また転居が決まっていたので 新しい転居先でお医者さんにでも相談してみようと 私は決めていました。で 入学する新しい中学に挨拶に行ったときも 相変わらずわめいていました。
ところが 入学式では一言も声を出さなかったのです。で つきものが 落ちたように ヒトリゴトはおさまってしまいました。
「なに それ?」ですよね。はい 私も これこれこういう方法で 困っていたことが解決しましたとお伝えできれば嬉しいのですが 実際のところこうなんです。ただ 多動にしろヒトリゴトにしろ 急におさまったということは 急にまた始まるのでは…と言う不安が 私の胸を去りません。
 
で 今現在のみけ君は とてもおとなしいです。言葉は オウム返しのようなそうでないような。「おいしい?」「おいしい」「おいしくない?」「おいしくない」これは オウム返しみたいですよね。ところが 「みけ君 退屈?」と聞くと「退屈ではありません」
一番困るのが 私が「おなか痛い?」と聞くと「おなか痛い」と答えます。でも お医者さんが「おなか痛い?」と聞くと 「おなか痛いです」と 答えます。
お医者さんは 思いっきり困った顔をされます。みけ君には コミュニケーションブックか器機を利用する方法を考えようかと思っています。機器については 後日「お役立ちツール」にアップします。
 
いつも 言ってることですが 同じ診断名
兄弟で 同じ言葉の問題でも こんなに違います。
 
                  2002.07.04
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
更新日時:
2003/04/12
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Last updated: 05/05/07

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