高校入試
2002/05/26 「ねこのあしあと」より
 
今日は「高校入試」
えらい時期ハズレのテーマ?と思われるでしょうが おとといのコメントの中にあった「(学校選びの時に)本人の気持ちが どっかに飛んでいってしまって」と言うくだりに 私の記憶の扉が開いてしまいまして。
これって 障がい児だけの問題かなぁ 私の高校入試のときもそうだったわ と思い出しまして。
 
私が 高校進学する時代 私の住んでる市は 高校選びの基準は「行きたい高校ではなく 入れる高校」だったのです。
私は 国語の成績はなぜか異常によく 英語はまあ普通 数学はボロボロ
この日記を読んでくださってる皆様も 確かに国語力はともかく 理数系のアタマは…とお思いですよね。(笑)
こんな 私ですが 国語が好きなので将来は大学行って 国文学を勉強したいなぁなんて思っていたのですよね。そうしたら 高校は普通科ですよね。
 
だけど 私の住んでる市の県立の普通科って メチャメチャ偏差値高いんです。
私の成績では無理。
じゃあ 私立の普通科か。
でも うちは子供多くて 豊かではないから 私立はだめだと母は言うのです。
で 私の成績では入れる公立と言えば 商業高校。
でも 高卒で就職する気持ちないし
大学行きたいのに 商業高校行っても…
どうする? みいねこ
 
その時救いの手を差し伸べてくれたのが父でした。
数学の問題集を買ってきて 私に猛特訓をしてくれたのです。
父も仕事で 疲れきっているだろうに 夜中の2時3時まで私に付き合ってくれました。
のちに子供たちの「療育」で くじけそうになったとき 「パパだって私のためにあんなにしてくれた」とがんばることができました。
ただ まんがではないので 私の数学の成績が飛躍的に伸びたわけではありませんが。
 
で まずやってきました。私立の入試。
「私立にいかせるお金はない。公立の普通科入れなかったら 女中奉公」と言っていた母も 単なる脅しだったのか 不憫になったのか私立を受けさせてくれることになりました。
 
担任の 薦めたのは私立の○○高校。
でも この高校の校風が父には好きでなく 「××高校受けさせます」
担任は 「××は 偏差値から見て無理です」
「でも ○○には行かせる気はありません」
「じゃ こうしましょう。私立は2回入試があるから 一回目○○を受けて受かったら 二回目を××受けると」
「○○には 行かせる気がないのだから 二回とも××受けさせます」
こう考えるに 父は人と争うのが大嫌いな本当に穏やかな人でしたが 自分の子供のためには ちゃんと意見を述べてくれる人だったのですね。
 
で ××の入試。
なぜか 一回目で 合格。喜んで報告に行った私に担任の言った言葉「一番の成績で受かったわけじゃないんだから うぬぼれるなよ」
オメデトーくらい言えよ。
で 女中奉公の恐怖から解放された私は すごく楽な気分で「天地がひっくり返っても無理」と言われた 県立普通科の入試に。
ところが 「天地がひっくり返っちゃった」のですね。合格でした。
報告しに行った私に にこりともせずに担任が言った言葉「無理やり入っても 苦労するだけだぞ」
ヨカッタナーくらい言えよ。
 
はい センセーがおっしゃるように アタマのいい子達に囲まれての苦労の多い3年でしたわ。
でもね その時私学んだんです。
「自分で選んで しょいこんだ苦労なら耐えられる」って。
そして 念願の大学にもいけて 国文学の勉強もできました。
私にとって この4年は「黄金時代」です。
のちに 障がい児ふたりの母になって いろんなつらい思いもしたけど おばあちゃんと父が私にそそいでくれた愛情 そしてこの「黄金時代」の思い出が 私の心を暖め 何とか乗り切って来れました。
 
ちなみに おとうちゃんは 私と同じ中学の2年先輩。(在学中は まったく面識なし)
素直な性格なので 担任の言うとおり 成績に見合った商業高校に入ったものの 大学進学の夢を捨てきれずに 不本意な3年間をおくったあと 苦労して(普通科と商業科じゃカリキュラムが違いますから。商業科では 入試用の勉強はしないそうです)大学進学。
でも おとうちゃんの高校の同級生の三分の一は就職せずに 短大や四年制に進学したと言うから 「行きたい学校じゃなく 入れる学校」と言うのは やっぱりよくないんじゃないでしょうか。
いろんな意見な対立もあるおとうちゃんと私ですが 子供の学校選びに関しては「他人の言いなりになるまいぞ。自分たちで 調べて(調べるには もちろん担任や教育委員会の意見も聞くと言うことも含まれます) 自分たちで考えて 自分たちで決めよう」と意見は 一致。
いゃ〜 めでたいっ!!
 
そして 今現在 高校入試がどうなってるのかは よく知らないのです。
うちの子たち 普通高校には進学しないから。
いえね 実は「ふっ うちの子たちのとりえは 受験戦争がないことねぇ」なんてうそぶいていたのですが 結局とら君は養護だったけど入試はあったんですよ。
その話しは 長くなるからまた今度ね。
だけど とら君とみけ君の行っていた中学も 高校入試が迫ってくると三年生たちが気が立ってきてね。
 
私はなにも 高校進学がすべてと言ってるわけじゃないのです。
機械いじりが好きなら 中学出て 工場に勤めるのもいいでしょうし 相撲部屋に入門したっていいし。
だけど 15歳で自分は将来こうなりたいなんて 明確なビジョンを持ってる子が何人いるでしょう。
とりあえず 「行きたい高校」なんいゼイタクなこといわず どこでもいいから入れるところに入って 「学校」と言う枠の中にいたいという子もいるでしょうし。
かつて 私が「女中奉公」の言葉に
おびえたように 友達とまったく違う道 どこにも行き場がないというのは 15歳には 残酷すぎると 密かに同情していたのですが…
 
その気の立った連中が うさばらしにとら君 みけ君をいじめている。
それで 担任の先生がとら君 みけ君のトイレにまで ボディガードに付き添っているときいて 同情はぶっ飛んでしまいました。
 
あんたたち〜入試制度に文句あるなら 猛勉強して T大入って 文部科学省入って 入試改革でもすりゃいいでしょう〜
とら君と みけ君に八つ当たりするなぁ〜と 心の中で吠えてしまいましたわ。
面と向かって吠えると アタシに飛び掛ってくるなら相手しちゃるけど とら君 みけ君に攻撃の矛先が向くからね。
 
なんとかしてよ〜 文部科学省〜
 
というところで 今日の日記はお終いです。
今日も 読んでくださってありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
 
 
更新日時:
2002/10/03

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Last updated: 07/08/11

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