お友達に手を出してしまうとき
小学生の自閉症のお子さんの おかあさんから ご相談を受けました。
お子さんが お友達に 手を出してしまう
例えば 顔をひっかいてしまう そうです。
このおかあさんは 入学前から 何度も
校長先生 担任の先生 養護学級の先生にも そういうことをしてしまうお子さんであることを 説明し 、そして何よりもそのことで本人も 家族も苦しんできたことを すべてお伝えしてきたそうです。
でも 学校側には その辺が よく伝わっていないようです。
お子さんのことで 通級の担任の先生や 顔をひっかかれたクラスメートの おかあさんからは 心ないことも言われたようです。
どうしたらいいのか 私も考え みなさんも 知恵を寄せてくださいました。
それらが 同じような悩みをお持ちの方に 何かの参考になればと思い ここにアップしてみました。
ご相談くださったおかあさんに 配慮しまして 一部省略や要約をさせていただいております。
これを 読まれて 「こうしたら どうでしょうか」 「こうしたら うまくいきました」と思われた方は 掲示板やメールで ぜひ お知恵をお寄せください。
 
 
みいねこ。の知恵袋
 
お友達に手を出してしまうことですが…
う〜ん 今とっさに思いつくのは まずお子さん加配の先生をつけてもらえるように 担任の先生に頼んでみたらどうでしょうか。
おかあさん 学校に対して 本当に心をこめてお話されているのですよね。
それなのに 学校には伝わっていないというのは つらいですね。
だけど これ以上 親の心情を訴えても あまり効き目はなさそうなので  現実的対応として 加配をお願いしてみるというのは どうでしょうか。
 
それと
「やられている お友達の気持ちがわかりますか」と 通級の担任の先生に言われたことについて。
 
これは どう考えてもおかしなことです。
お友達に お友達の気持があるように お子さんには お子さんの気持があるのです。
どちらがないがしろにされてもいいというものではありません。
どちらも大事にしてくれるのが 先生でしょう。
 
もし 学校の対応に あまりに疑問があるなら  教育委員会に頼んで 学校へ指導してもらうか 直接教育委員会はと思えるときは 県の教育センターの教育相談窓口に相談して みるのもいいかもしれません。
教育センターは 相談機関なので 直接学校へ指導等はできませんが こんな相談がありましたと 教育委員会に伝えてくれることはできるはずです。
 
それから クラスメートのおかあさんには  ご自分の気持ちを 一度ゆっくりお話ししてみたらどうでしょうか。
私もね みけ君が 健常児だけど同級生に乱暴されたとき 相手のおかあさんが お子さんの乱暴で自分もとても苦労していますと 語ってくださったことがあって 以来そのおかあさんと私は とても仲良くなりました。
子どもを育てている親同士 話せば きっと こちらの気持も理解してくれるのでは と思うのですが。
 
 
これについて このおかあさんから お返事が来ました。
それによると
加配については、通常学級の活動に参加するときには 誰かがお子さんに ついてくれることになっているそうです。
「それでもとめられない」と言われるそうです。
また 運動会という特別な状況で 興奮したお子さんが お友達に手を出すようなことがあってはいけないと おかあさんが 自ら お子さんの運動会への不参加を申し出たところ 校長先生からは 「参加してほしい」と 言われたそうですが 担任の先生からは なにも言葉がなかったそうです。
結局 このおかあさんは ご自身の判断で お子さんを運動会には参加させませんでした。
それと クラスメートのおかあさんですが 中にはわかってくださる方もいますが、
顔をひっかいてしまったお子さんのおかあさんに わかってもらうのはとても難しいようです。
このクラスメートのおかあさんは 「しょうがいのある人を、今まで見たことが無い
ので、(相談者の)お子さんを 間近に見てびっくりした」と 言われたそうです。
 
みいねこ。の知恵袋
 
「加配は、通常学級の活動に参加するときには、誰かがお子さんに ついてくれることになっている。それでもとめられない」ということについて。
 
これは うちの子たちの経験からなのですが。
「とめる」 例えば 手首を押える 体を羽交い絞めにする などしますと うちの子たちの場合 逆に混乱して暴れます。
体を触られたり 特に手首をつかまれたりするのは  うちの子たちは 本当に苦手なので。
 
だから とめるというよりも 本人が それはしてはいけないことだと 思ってくれるのが一番いいのですが。
 
例えば お友達に何かしてしまったとき 先生が
「どうして そんなことするのっ。ほら お友達を 見てごらんなさい。 痛そうでしょう。
だめじゃないの。何度言ったらわかるの」という風に 大声でたくさん抽象的な言葉を重ねているのではありませんか。
 
これも うちの子たちの場合ですけど 言葉をたくさん重ねれば重ねるほど 本人たちは理解できないので 混乱します。
 
うちの子たちは 言葉は 言葉どおりに取りますので
「どうして そんなことするのっ」で 「どうして…」と考え始めるまもなく
今度は お友達の顔を見てみろと言われ そして お友達の気持になってみろと言われ  あなたは だめだといわれ そして 自分は 先生に何度注意されたのかかんがえなきゃいけない。
 
よく 耳にする上のような叱り言葉ですが たぶんうちの子たちには  こんな風に聞こえるんだろうと思えます。
 
ねっ 混乱するのも 無理ないと思えませんか?
 
だから 注意するときは 自閉症の子は
視覚優位ですから 目に見える具体的な形  先生が 手と手を交差させて ×を作りながら  静かななるべく淡々とした顔で 首を 左右に振りながら
「いけません」「だめです」などと できるだけ 短い言葉で言った方が 良いようですが。
 
それから 静かな声と淡々とした顔というのは その子のタイプもあるかもしれませんが 自分のしたことにより それが楽しいことであれ 楽しくないことであれ  なにか周りを 動かすことができたという経験がインプットされて 周りを動かしたいがために 禁止されている行為をするという場合もあるようなのです。
 
とりあえず お子さんのタイプと考え合わせて  もし当てはまるところがあるようでしたら 紙に 箇条書きにして
「お子さんが 苦手なこと」
「こうしたら わかりやすいのではないか」とか言うのを 項目別に書いて 「知り合いのおかあさんから こうしたら うまくいったと聞いたので。ご参考になればと思い 持ってきました」
という風に 担任の先生に渡してみたらどうでしょうか。
 
担任の先生も どうしていいか 困っているのかもしれません。
 
しょうがい児を始めて見るというおかあさんは…
困りましたね。
 
こちらに余力のあるときは 教育のし甲斐のあるお方だけど(笑)
今 自分がいっぱいいっぱいのときは 無駄なエネルギーがもったいないので 適当に聞き流しておくのがいいでしょう。
 
エネルギーが 充満してきたら 理解してくれるおかあさんに
「光とともに…」を 読んでもらったりして その辺から じわじわと 理解を広めていきましょう。
 
 
 
そうちゃんママさんの知恵袋
 
みいねこさんが「光とともに・・」を読んでいただいたらという 言葉に私も賛成です。
賛成と言っても私の話ではないのですが、今度子どもが入園予定の 幼稚園に何年か前同じく自閉症のお子さんがいたそうです。
加配をつけるにしても、その子のお母さんは皆に理解をしてもらい たい一心でこの「光とともに・・」を他の親御さんたちに配って まわったそうです。
そして、理解を得てすばらしい幼稚園生活を送れたと聞きました。
他の健常児にも良い影響を与えたとも聞きました。
その話を聞いてプレッシャーも感じましたが、「光とともに・・」 を読んで私だって自分の子どものわからない事も理解できたし
きっと周りの人だって理解してくれると思いました。
 
私もこの方法でじわじわ理解を広めて行こうと心に決めています。
相談者のおかあさんの思いみんなに通じると私は信じています。
 
 
 
けいさんの知恵袋
 
自閉症で手を出してしまうタイプのお子さんが  身近にいます。
やはり環境の変化など落ち着かない状況の時に 目を突っつく、突き飛ばす、つねるなどの 行動が出てしまうようです。
お母さんの対応は、みいねこさんが書いていらっしゃるように
「目はやめて。」「痛いからいけません」など
短い言葉と指で「×」にして「いけないよ」と 注意しています。
やはり手を掴んだり、体を押さえてしまうと  パニックになってしまうようなので 気をそらして、一度他の部屋に移動したりしていました。
 
先生に、お子さんの状態(苦手な事、対処法など)を 箇条書きにして・・・というご意見にも賛成です。
 
みいねこさんと同じコメントになってしまいましたが
意地悪ではないと理解してもらえるように
陰ながら応援しています。
 
 
お返事が来ました
 
みいねこ。さん、みなさん、本当にありがとうございます。
 
文章を書くのが苦手な私。頭の中で思っている事の半分、いや三分の一
も書けず、とてもわかり難い文章に、たくさんの、とても的確なアドバイス をいただけて、感激しています。
 
皆さんが書いてくださったように、「静かに淡々と」、「短く簡潔に」
「×を出す」など以前にもお話したことがあります。
でももしかしたら、先生方はそれをさほど重要な事と捕らえていなかった
のかもしれません。他のお子さんと同じように、しかれば分かる、言い聞かせれば分かると、かんがえているのかもしれませんね。
もう一度、書いてお渡しするなり、説明するなりしてみます。
 
クラスメートのお母さんのことも、みいねこ。さんがおっしゃってくださったように、私自身今は、精一杯な 状況なので、もう少し心に余裕ができてから、働きかけていこうと思います。
 
 
 
みいねこ。の知恵袋
 
もう伝えていたのなら余計つらいですね。
でも 先生にも 「視覚優位」で 「短い言葉」でお伝えしたら  つまり箇条書きですね にしたら 効果があるかも。
 
つらいときには 無理しないでね。
今のつらさが 永遠に続くわけじゃない。
10年後には 今相談してくださった方も 後輩ママさんたちにアドバイスしていますよ。
みんなで がんばろ。
ヽ(´Д`)人(´Д`)人(´Д`)人(´Д`)ノ〜♪
 
 
 
ハリーさんの 知恵袋
 
みなさんが 書かれていることにプラスして、、、、。
私の子どもの担任とのあれこれで思ったのですが、、、
ごく普通の先生は「視覚優位」とか「短い言葉」とか 説明しても 理解しにくいようです。
してほしくないことを 示したカ−ドを作って 先生にお渡ししておいて 困った時に使っていただくように されては どうでしょうか?
「さわりません ×」とか「座りましょう」で座れたら「○」を 見せてもらうとか、、、。
加配は 誰かが付く というよりも決まった人の方が いいですよね。 お子さんと気の合う人ならベスト。
やっぱり相性というものもあるので イヤな人が付くと 余計にパニックということもありますよ。
ごめんなさい。うちの子の時 やはり手の空いた人が付きますと 言われ、、、嫌いな先生が付いて下さってよけいに大変という こともありましたので、、、、。
でも、、、言えないんですよね。
原因は 付いてくださってる先生ですだなんて、、、。(^^ゞ   
 
 
更新日時:
2003/10/04

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Last updated: 07/06/19

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