Last updated: 07/06/18


12    ほんとうのことをいってもいいの? パトリシア・C・マキサック 文 BL出版
H15年9月1日(月)
                         ジゼル・ポター 絵 ふくもとゆきこ 訳
 
 
 
この絵本を選んだのは 実は みけ君なのです。
本屋さんで にこにこしながら 何冊も絵本を見ていたみけ君が 
「これ買って」というように 持ってきたのが 
この「ほんとうのことをいってもいいの?」でした。
 
一目見て 大人っぽい絵本だなと思いました。
表紙の女の子の絵も 小麦色のうりざね顔に切れ長の目 
ちっちゃなみつあみ。
いわゆる かわいい〜という感じじゃありません。
 
ぱらぱらとめくってみたけど 字も小さいし。
きれいだけど 落ち着いた色の絵。
本当に これでいいのかなぁ。
でも みけ君が 買って欲しいというのだからと 買ってきました。
 
帰宅してから みけ君は 黙って熱心に読んでいました。
 
で 私もどんな話しかなぁと読んでみたのですが 
その深い内容に 感嘆しました。
 
「つい うそをついてしまい とてもイヤな気持になると同時に 
おかあさんからも おしおきされてしまったリビー。
リビーは 『これからは ほんとうのことだけいおう』と誓います。
そして 教会で学校で 『ほんとうのこと』を 言い続けたリビーは 
友達の心を傷つけ 友達に嫌われ 近所のおばさんも怒らせてしまいます。
『ほんとうのことをいうのはいけないことなの?』 
悩むリビーにおかあさんは…」
 
この絵本を 読むと 単に正直なだけではなく 人を思いやるということは
どういうことかが すうっと乾いた砂にしみこむように 心にしみてきます。
 
これは つい『ほんとうのこと」を 言ってしまうとら君のようなタイプの子に 
『人を思いやる』ということを 学んでもらうのに 
とてもいい本ではないかと思いました。
 
もちろん 「正直・本当のこと」という言葉を隠れ蓑に 
人の心をぐさりと傷つける人たちにも ぜひぜひ読んでいただきたいです。(笑)
 
それにしても この本をみけ君が手に取った不思議さを 思わずにはいられません。
 



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