Last updated: 07/06/18


10    ニッポンの猫  岩合光昭著  新潮文庫
H15年8月4日(月)
 
岩合光昭(いわごう みつあき)さんの ねこの写真は 以前から大好きでした。
岩合さんのねこの写真が 日替わりで見ることができる「ねこランド」というサイトを リンクさせていただいているくらいです。
(「ねこランド」は 残念ながら今は 閉鎖されています)
 
ねこは とても警戒心が強いと 思われるのですが 岩合さんの撮られたねこの写真は ねこが仲間内でしか見せない姿じゃないかしらと思われるほど リラックスして 表情豊かです。
 
生き生きとしたねこたちの姿からは ねこの丸さ しなやかさ ふわっとした毛並み こちらを見つめる透明な瞳 ねこの魅力があますところなく伝わってきて 時間も忘れて見入ってしまいます。
 
そんな岩合さんのねこの写真が文庫本で
出版されたということなので 大喜びで 買ってきました。
 
タイトルは 「ニッポンの猫」
南は沖縄から 北は北海道まで 日本の各地で岩合さんが撮影されたねこたちです。
やっぱり 抱きしめたくなるくらい 素敵です。
 
そして そのねこたちの「生活の場」として
撮影されている各地の風景。
港 坂道 路地 田んぼ 原っぱ 農家
「ああ この風景は どこかで…」と 思わせる懐かしい優しい風景たち。
 
「ニッポンって こんなにきれいで 優しい国だったんだぁ」
と この国に生まれたことが嬉しくなり 心が ふうっと 穏やかに癒されていく…
そんな気持ちになる本です。
 
文も 岩合さんがお書きになっていられるのですが これがまた秀逸です。
 
愛情とユーモアに満ちていて。
例えば こんな感じです。
 
あるおじいさんが ねこを飼い出したきっかけを
「土砂降りの日で 骨皮筋右衛門で へたり込んできたそうだ。」
 
そして このひとこと。
「ああ、 そのパターンは猫の計算どおりだ」
 
お薦めの一冊です。



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