昨日 掲示板で 「とら君はカズのいるチームが応戦しているのですか」と お尋ねを受けました。
で とら君にきいてみました。
「どこの サッカーチームを応援しているの?」
そうしたら とら君は きっぱりと
「ワカリマセン」
「じゃ どこのサッカーチームが好きなの?」
「ヴェルディ東京ですよ」
「じゃ とら君の好きなサッカー選手は 誰なの?」
「カズ…三浦知良ですよ」
「カズは どこのサッカーチームなの?」
「フィッセル神戸ですよ」
「とら君は フィッセル神戸をどう 思っているの?」
「イヤだと思っていますよ」(フィッセルのファンのかたお許しください)
そして この会話にいくつかとら君を理解するためのポイントがあるように思います。
まず 「好きなチームは?」「好きな選手は?」と きいても とら君は答えられないことが多いです。
「ワカリマセン」と言うでしょう。
なぜなら 「チーム」「選手」と言うことばには 野球やその他のスポーツも含まれてしまいます。
とら君は 場の雰囲気や会話の流れから
「これは サッカーのことだな。」と 推測するのはできないようです。
また 「応援しているサッカーチーム」と言う聞き方は とら君には抽象的だったようです。
「好きなサッカーチーム」と 尋ねれば 答えることができました。
そして とら君は こちら側の
「とら君は かねてからカズが好きだといっていたから カズのいるチームが好きなんだろう」
という 思い込みというか暗黙の期待というか そういうものを察して それにあわせた答えをしてくれません。
「カズは好き」で 「フィッセル神戸はイヤ」
であり またそれは とら君の頭の中で 独立した別々のもののようです。
だから カズの質問に対してはカズのことしか答えません。
チームの好き嫌いも それしか答えません。
そのうえ カズは好きだけど カズのいるチームは好きではない それは これこれ
こういう理由だからですというフォローもありません。
理由を尋ねようとしたら こちらがもっと多くのことばと時間を使わなくてはなりません。
私は とら君とのつきあいの中で こういうとら君の特徴を少しですが理解できるようになりました。
でも とら君のこういうところを知らない人には ずいぶん愛想のないと思われるでしょう。
腹を立てる人もいると思います。
しかし これは とら君の持って生まれたものであり 親・先生は もちろん 本人の努力でもどうなるものではないのです。
ですから 周りの人に とら君のこういう点をご理解していただくしかないと思います。
「いちいち 理解せにゃならんのか」と
怒る人もいらっしゃいます。
はい いちいちご理解ください。
そうしてくだされば この子達は 世の中で
少しでも 「楽に楽しく」生きることができるのです。
子どもたちを理解していただくための説明のことばを 私は惜しむつもりはありません。
どうぞ なんでもお聞きください。
そして ご理解ください。
お願いします。
|