ムーミンさんの想い
 
ムーミンさんは学生さんです。 
ムーミンさんが 行っていらっしゃる「オープンスペース」という活動についての想いを 書いていただきました。
 
 
私は、昨年の5月より、ボランティアで協力をしてくれる学生と一緒に
「オープンスペース」という活動を始めました。
基本的には長期休暇中を除いて毎月
一回大学の教室などを使って行っています。この活動は、
 @保護者の方のレスパイトサービス
 A保護者の方同士の情報交換やネットワークの場を作る
 B子どもたちの余暇活動支援
ということを目的としています。
 
中でも@の「保護者の方のレスパイトサービス」ということに大きな目的を置いて行っています。
 
厚生省(現:厚生労働省)の研究班では、レスパイトサービスとは「障害児・者をもつ親・家族を、一時的に、一定の期間、障害児・者から離すことによって、日頃の介護疲れから一時的に解放し、ほっと一息つけるようにする援助」と定義されています。障害児・者の介護を離れ、自分の自由な時間が確保されるということです。
 
子どもたちが学校や保育所・幼稚園、又は通園施設などに通っているといっても、保護者の方は、24時間、365日、常に子どもたちと向き合わなければならないのが現状です。
子どもたちが通っている機関が休みの日は家庭で子どもたちと過ごさなければなりません。
ある保護者の方から「学校などが休みの日は、私たちは何をすればよいのかが分からなくて困っている」ということを聞いたことがあります。
「休日に子どもたちが過ごすことができる場所」があるかないかによって、子どもたちやご家族の方の休日の過ごし方というものも変わってくるのではないかと私は思います。
また、子どもたちの世話から離れ、自分の自由な時間を持つことにより、子どもたちと一緒に生活する時間をより一層大切にすることができるのではないかと思います。
 
Aの「保護者の方同士の情報交換の場やネットワークの場を作る」ということについてですが、子どもたちとボランティアさんが一緒に遊んでいる間に、保護者の方同士が子どもたちのことについてなどのお話をしていただければ、と思っています。
保護者の方同士がお互いの情報を交換したり共有したりすることによって、子どもたちがより生活をしやすい環境になるのではないかと思っています。
 
Bの「子どもたちの余暇活動支援」ということについてですが、自閉症の人は、その障害特性のため、自分から好きなことややりたいことを見つけるのが困難であると言われています。
そのため、「何をしてもいい」という自由時間は、「何をすればいいのかわからない時間」になってしまいます。
何をすればいいのか分からないために子どもたちは不安や混乱が大きくなり、問題行動や不適応行動といった行動が起こることがあります。
このようなことが起こらないようにするためにも、自由時間の過ごし方を学び、見つける必要があると思います。
子どもたちがオープンスペースでおもちゃを使って遊んだり、ボランティアさんと一緒に地域にある施設・機関を利用したりすることによって、自分の興味のあることやしたいことを見つけることができるかもしれません。そこで自分の興味のあることやしたいことを見つけた結果、余暇の過ごし方を見つけ、自分でしたいことやすること・できることを選ぶことにより、主体的に生活することにつながることになるのではないかと思います。
 
以上にあげたようなことを考えながら、現在まで13回(2002年10月27日現在)行ってきました。
この「オープンスペース」という活動を通して、子どもたちが地域社会で充実した生活を送るために、少しだけでもお手伝いをさせていただくことができればいいなぁ、と思っています。
 
 
 
ムーミンさんのような若い学生さんが
しょうがい児だけでなく 親のことまで
気配りし 一生懸命活動をしてくださっていることを 母として大変ありがたく思います。
更新日時:
2002/10/30

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Last updated: 07/06/19

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